五段農園

培養土試験結果


前回のブログで書いた培養土の試験結果です。

さて、答えに進む前に予想してください。けんど君はどれでしょうか?
試験A:9cmポットに培養土を詰め、小松菜、レタス、二十日大根を播種
培養土は以下の5種類
a.けんど君
b.有機培養土(化成肥料不使用、カツオ・マグロ魚粉使用)
c.サカタのタネの培養土「スーパーミックス」 (化成肥料)
d.タキイ種苗の種まき培土 (化成肥料)
e.タキイ種苗の育苗培土  (化成肥料)

左から1→5とします。

 

根部がこちら

培養土のジレンマ」でも書きましたが、それぞれの培養土で目指す方向性の違いがあって面白い結果になったと思います。

正解は
1: b.有機培養土(化成肥料不使用、カツオ・マグロ魚粉使用)
2: a.けんど君    
3: c.サカタのタネの培養土「スーパーミックス」 (化成肥料)
4: e.タキイ種苗の育苗培土  (化成肥料)
5: d.タキイ種苗の種まき培土 (化成肥料)

それぞれの培養土の感想です。
1: b.有機培養土(化成肥料不使用、カツオ・マグロ魚粉使用)
まず袋を開けた時の匂いにびっくりしました、すごく魚臭い。おそらく未熟なんだと思いますが種まきしてるときも匂いプンプン、軽くて粒子が細かいのですが未熟成分の影響か発芽が遅く、いじけています、根もチリチリと細く少ない。

2: a.けんど君    
地上部、美味しそうですね〜(笑)でも偽装じゃありません。スッと葉が伸びて美味しそうです。二十日大根も立派にできている。化成肥料の培養土は肥切れの影響で葉が黄化していますが、土ぼかし堆肥の入ったけんど君はじわじわと肥効が続くので双葉も綺麗です。根は化成肥料に比べて少ないように見えますが、太い「根性」のある根です。

3: c.サカタのタネの培養土「スーパーミックス」 (化成肥料)
ピートモス主体の培養土で、水もちがいいです。この土に合わせて水をやっているとけんど君は水不足になってしまいます(これでトマトの育苗失敗しました、後日詳しく書きます)。肥料分を保持する力が弱いので液肥などの追肥で追っかけていく培養土なんだと思います、ソイルブロックにも向く土でセルトレーには向いていそうです。今回の試験はもちろん追肥なしなので、一番養分不足がはっきり表れました。水分管理の点からも慣行栽培では使いやすそう。水もちが良いため土の中は酸素不足になるのか、細かい根が早めにポットの下の空気のあるところに伸びてトグロを巻いているようです。

4: e.タキイ種苗の育苗培土  (化成肥料)
5: d.タキイ種苗の種まき培土 (化成肥料)
この二つはほとんど同じなのでまとめて。サカタの土に比べ多くの資材が入っています、保肥力が高い資材(ゼオライトかな?)もあるので比較的肥切れはましなようでした。ただ双葉は黄化してきており、もう限界という感じです。根はけんど君ほどではありませんが、比較的太く回り方もいい感じでした。僕が有機栽培じゃない家庭菜園やってたらこの土を使うかな。

では次の試験です。

B:128穴トレーにキャベツ、レタス、小松菜を播種
こちらは以下の4種類になっています。
a.けんど君
b.有機培養土(化成肥料不使用、カツオ・マグロ魚粉使用)
c.サカタのタネの培養土「スーパーミックス」 (化成肥料)
d.タキイ種苗の種まき培土 (化成肥料)

下は播種から23日目の様子。

早速答えですが
右下: けんど君
右上: 有機培養土(化成肥料不使用、カツオ・マグロ魚粉使用)
左上: サカタのタネの培養土「スーパーミックス」 (化成肥料)
左下: タキイ種苗の種まき培土 (化成肥料)

発芽はタキイの培養土が一番早く、揃って出ました。
左1-2列がレタス、3-4列が小松菜、5-6列がキャベツです。
正直この時点で、やっぱり化成肥料入りの培養土にはかなわないな〜と思ったのですが、定植サイズまで育ててみました。

左:タキイ培養土             右:けんど君

  

左:サカタ培養土             右:有機培養土(市販)

キャベツは本葉2.5枚くらいです。暖かい時期ならこのまま定植するサイズ、一見タキイの培養土のものが一番大きく良さそうですが子葉が真っ黄色です。けんど君と市販の有機培養土は双葉が綺麗です、やはり肥効が長い。でも市販培養土の方はとても小さいです。

レタスと小松菜を上から撮ってみました。

タキイ培養土

けんど君

有機培養土

サカタ培養土
 

水やりがいい加減なのでトレーの中で差がありますが。。。
タキイのとけんど君がとてもいい感じです。
ここで小松菜(下から3,4行目)をよくみてみると、市販の培養土のものがかなり悪い感じです。これは試験の設定にも問題があったのですが、小松菜の種が古く、老化のため発芽力が弱かったためです。どの土でも子葉がやや黄色っぽく、だめかな〜と思っていましたがタキイ培養土とけんど君は本葉からほぼ復活、魚粉系の有機培養土はそのまま枯れてしまいました、やはり未熟な成分が老化した弱い根には厳しいのだと思います。サカタの培養土はやはり肥料分が少ない。

<まとめ>
 有機栽培の苗作りでは慣行栽培のようにサプリ的な液肥による追肥ができないため、初めからしっかりと養分を含んだ培養土でなくてはなりません。しかしながら肥料分が高い堆肥は完熟させるのが難しいところが有機栽培向きの培養土の難しいところだと思います。
 比較で使った魚粉を使用したものは、魚系の高窒素のボカシ的なものを使っていますが完熟していないため、匂いがあって発芽にも影響しているようです、夏まきのキャベツの育苗で種が腐ったという事例もあるらしいですが、、、納得。
 別の話になりますが、今トマトの接ぎ木をけんど君でやっています。接ぎ木って大手術をすることになるので手術(接ぎ木)前にしっかり体力を蓄えておかなくてはなりません。だから接ぎ木前に液肥をやるタイミングが外せないらしいのですが、もしかするとこの肥効の良さは接ぎ木にも向いてるかもしれないなと思っています。

けんど君にも欠点があります、それは乾きやすさ。
 4種類の堆肥を混ぜて作ったけんど君は微生物を大量に含んでいます、適度な水分があると微生物の活性が上がってどんどん水を消費するため乾燥しやすくなります。
 これまでも使っていただいた方から何件か問い合わせがありましたが、やはり他の培養土と併用している場合、他方が水もちのいい培養土で一緒の管理をすると乾きすぎる事があります。
予防のためには
1.セルトレーなどに播種する場合、最初に水をやった時に下から滲み出るまで水をしっかりやる
2.発芽するまでは水を切らない、水やり=空気やりを意識しましょう。水がトレーの下から抜ける時に負圧で新鮮な空気が土の中に引き込まれます。
3.発芽までは新聞紙をかぶせたり、遮光して乾き過ぎないようにするのも有効です。

さて、けんど君としては(?)ここからが本番、鉢上げのポット土で本領発揮です。とってもいい苗ができますよ〜!

まだ在庫ありますので、試してみたいという方は tky@5dan-farm.com までご連絡ください。
使用してみた感想を送っていただけると嬉しいです、もしかしたら素敵なプレゼントがあったりなかったり(笑)

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