培養土について①

堆肥舎改築プロジェクトへのご協力ありがとうございます。
現時点で459,000円の協力をいただいています!まだまだ培養土も余裕ありますのでご応募お待ちしています。(8/21)

今回から4回シリーズで五段農園の培養土について詳しく書きたいと思います。

第1回は有機栽培向けの培養土についてです。

五段農園の培養土は橋本力男先生の考案した配合で作っています。詳しくは「畑でおいしい水を作る」に書かれています、余談ですがこの本は堆肥の作り方だけでなく、有機農業についての考え方や生き方について端々で触れていてとても面白い本です。農業が持つ社会性だったり、農業をものづくりと捉えて「美しさ」を求める姿勢は新鮮でした、ぜひ一読を。

培養土の組み合わせは以下のようになっています。

 モミガラ堆肥:2
 土ぼかし:2
 落ち葉堆肥:2
 バーク堆肥:2
 山砂:1
 鹿沼土:1 (栃木県鹿沼市産出の軽石)
 パーライト:0.5 (珪藻土を焼いたもの)
 バーミキュライト:0.3 (蛭石という鉱石)

培養土は条件が4つあります。
1.病原菌・雑草種子・害虫を含まないこと
2.水はけがよく、水もちがいいこと
3.空気をよく含み、灌水を続けても固結しない
4.養分が適度に含まれていること

これをクリアするためには
1→60度以上でしっかり高温殺菌された堆肥を使う。これが最も大事な点です!次の投稿ではこれについて詳しく書こうと思います。

2,3→空隙を作る資材を入れます、モミガラ堆肥、バーク堆肥、落ち葉堆肥、鹿沼土、パーライト、バーミキュライトです。根には酸素が必要なので重要です!畑の土でそのまま育苗すると失敗するのは空隙が少ないために水やり毎に土が締まって(固結)根が酸欠になるからです。

4→堆肥は全て養分を含みますが、土ぼかしは養分が多い堆肥です。土ぼかしは粘土質の土を半分含んでおり養分の流亡がしにくいため、水をやり続けても2ヶ月は肥効があります。ほとんどの培養土は1ヶ月程度で肥効が切れるため、液肥などで追肥します。五段培土は果菜類なら9cmポットで1番花が咲いて定植までいけます!(これには種屋さんがビックリしてました)

この四つを満たす培養土で育った苗はとてもガッチリしています。
下のナス、左はホームセンターで買った物、右は五段培養土です。品種はどちらも「黒陽」。

節間の長さ、軸の太さ、葉の色、葉脈の深さ、子葉の大きさ(ホームセンターのは無い?)が違います。健康な苗は美しい。

そして根が違う!同じ9cmポットですが、左のホームセンターのものに比べて右は太い根がたくさんあるのがわかります。

ホームセンターの苗は化学肥料を使っているので、養分が多いorとても吸収しやすい形になっています。だから根は頑張らなくても養分が得られるのであまり発達しません。

五段培土は堆肥がメインで養分も甘やかさず、いじけさせずのベストバランス。そして大量の微生物が含まれています。発芽した根っこはすぐに微生物がたくさんいる環境に根を伸ばします、種類によっては根から出る根酸をシグナルに共生関係を結ぶこともあるでしょう。

有機栽培で野菜を作る時、定植する畑は堆肥を使っていたり、或いは無肥料という条件だと思います。化学肥料育ちの「根性」の無い根っこはその急な変化に耐えるでしょうか?
有機栽培むけの「苗半作」を実現するには化学肥料を含まない培養土が必要です!

今回の堆肥舎改築で、昨年より大量の堆肥を仕込むことが可能になります。堆肥は量が多いほど安定して品質の良いものが作れます。完熟した高品質の堆肥で作った培養土、試して見ませんか?興味がある方は以下のフォームから連絡ください!

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