栗の虫と貯蔵

栗が落ちてイガから出た時点で虫が入るものと思ってましたが、実際は木になってる時すでに入っています。
まだ実の若いうちに卵が産みつけられ、栗が熟す頃に孵化した幼虫が栗の実を食べて外に出てくる。

栗につく虫で代表的なのは、クリシギゾウムシ(クリミガについては後述)。
クリシギゾウムシの卵は、主に栗のお尻や果皮の境目に産み付けられ、栗が熟した頃に鬼皮と渋皮の間で孵化して、1週間ほどで10mmほどの白いコロンとした芋虫になって出てくる。
鬼皮に黒い小さな点があるのは卵が産みつけられた痕跡。穴が空いているようなのは、既に虫が出た後です。

かなりの確率で、卵は産み付けられているようですが、孵化する前に皮を剥いて食べてしまえばいい話。常温で1週間も置いておくと虫が出てくるので。(市場に出回る栗は、孵化しないよう燻蒸処理をしてあるそう)

でも、栗は採ってから1週間以上寝かせた方が美味しくなる。
虫が出ないように貯蔵しておく手はないものか?
卵が産みつけられた痕跡がある栗を除けるのも手だけど、孵化する前の段階で処理できればなお良い。(モチロン多少の虫喰いも、その部分を削れば問題なく食べられます。)

写真は、虫がいそうな栗の検証(白い矢印の先が、卵が産みつけられた痕跡)
IMG_1856

剥いてみると・・・虫がいたのは下段中央の一つだけでした。IMG_1858

痕跡があったのに虫がいないのは、まだ孵化していない、または、孵化しなかったか。
卵が孵化した場合、渋皮に沿って幼虫が移動した跡が黒く筋になって残ります。
黒い筋があっても虫がいない、喰われた形跡もない場合。おそらく、成長できなかったものと思われ。。。幼虫は栗に吸収されたのかな?

孵化している場合、幼虫がいるかのチェックは水につけてみればわかる。浮いてくる栗は、中に幼虫がいる。
また、一晩水に浸けてから冷蔵庫で貯蔵すれば大丈夫のようですが、強い個体や孵化のタイミングによっては虫が出るかも。
1週間後にチェックしてみたところ、、、140個中3個に虫が4匹いました。
うち1匹は、冷蔵庫(−1度)の中で栗に穴開けて脱出してた(ただし瀕死)。

80度のお湯で1分加熱してから冷蔵する方法がベストみたいです。
追記)煮すぎると不味くなるので、やっぱり生で冷蔵の方がいいかも。

ちなみに、虫が出そうな栗(黒い点がある)を選んで常温で置いておいたら。。。IMG_1883
1週間前後で、2mmくらいの穴が空いて10mm程の芋虫が出てきました。(日付が二つある栗)
16個中5個から12匹!毎日おもしろいように出てくる・・・
追記)その後、16個中10個から計20匹出てきました。

ちなみに。
この芋虫…クリシギゾウムシの幼虫を食用にする地方もあるらしい。
実際、栗味で美味らしい。まぁ、栗しか食べてないもんね。
リスのエサとして、虫喰い栗の需要もあるとか。

もう一つ、クリミガについて。
卵は、葉や実の基部に産み付けられ、孵化してから栗の中に入る。実を食べて太った後すぐにイガに入る。赤黒く細長い幼虫で、かなり大きくなって出てくるので、栗の実にできる穴は大きく、粒々の糞で汚れて、明らかに虫喰いとわかる。(ので、食用として出回ることはない)

by mimi

栗の虫と貯蔵” に対して7件のコメントがあります。

  1. 玉城 恵一 より:

    栗から幸せをいっぱいいただいているとのこと。いいですね。じいじは、くりくり坊主のとし君にあいました。
    水泳の帰りでした。ままと一緒でした。バタフライができるようになったと喜んでいました。ままも5段農園の
    愛読者とのこと。
    栗の虫の幼虫が栗の味とは納得ですね。栗の幼虫が何かの薬になるといいですね。
    玉城

  2. ユウイチ より:

    コメントありがとうございます。
    とし君も元気そうでなによりです。ブログも読んでいただいてありがとう!
    スイミングは続けられなくなりましたが、夏の間、水泳の授業には楽しく参加していました。

    栗虫、調べるほど面白いですね。
    中国では、栗虫の糞がお茶として珍重されてるそうですよ。ホントかしら?!
    m

  3. のしん より:

    今更ですが、この虫をフライパンで炒った?焼いた?ものを食べさせられました。
    ポップコーンの匂いがしましたが、食べると蜂の子を脂っこくした感じですた。
    確かに美味しい部類でしたが、黒い頭の部分が固くて嫌かな。

    1. ユウイチ より:

      意外と美味しいらしいですね!あんまり食べてみたいと思いませんが(笑)。

  4. より:

    はじめまして
    コメントしたかったのでここにて
    小農ラジオ ポッドキャストにて最初のから聞かせて頂きました
    精進なさっているのだろうと頭が下がります
    さて伝えたかった事は
    協生農法 またはシネコカルチャーはご存知でしようか
    不耕起 無肥料 多種を混栽密栽にて
    自然を守るを超えて生物多様性を拡張する農法です
    私は直接の関係者ではありませんが、発起人のブログ「野人エッセイす」を3年前から読み始め、「これだ!」と思った者です
    浸透すれば様々な社会問題も雲散霧消するような「物理理論」です
    座談会などのメンバーで検証して頂けたら幸いです
    不躾なコメント失礼致しました

    1. ユウイチ より:

      コメントありがとうございます。
      協生農法、知りませんでした。仲間に無肥料自然栽培をやっている農家がいるので、聞いてみたいと思います。
      小農ラジオをこれからもよろしくお願いします。

  5. より:

    おくらばせながらラジオ聞かせて頂きました。
    協生農法を話題にして頂きありがとうございます。
    協生理論は貴殿のやられている事を根底からくつがえすような理論なので、お伝えするのを戸惑いましたが、早く知っておいた方が良いと思いお伝えさせて頂きました。
    ラジオを聞くに及び共通の「思い」世の中を良くしたいというような思いを感じたのもありお伝えさせて頂きました。
    今後の更なる発展を期待しております。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA