有機の機

有機農業の「有機」って何だろうか?

一応理系出身なので、有機といえば有機化学とかを連想する。
じゃ化学肥料を使わない有機農業って???なんか矛盾する言葉のような気がする。

wiki先生によると...
--------------------------------------
初めて「有機物」という名称を提唱したのは、19世紀はじめの生物学者イェンス・ベルセリウスである[11]。ベルセリウスによる有機物との名称は、17世紀から18世紀の化学者ゲオルク・エルンスト・シュタールが主張した有機体(生物)の体内でしか製造できない化合物という生気論の概念を言語化したものであった。 近代科学の黎明期から有機化合物と生物とは互いに密接な関係にあった。それらに関する歴史的な経緯は生物学と有機化学の年表にも詳しい。とりわけ、18世紀までは今日でいう有機化合物がある意味で生物の付属物と考えられていた。

ところが、1828年にフリードリヒ・ヴェーラーはシアン酸アンモニウムを加熱中に尿素の結晶が生成しているのを発見した。この尿素の合成に端を発し、有機物は生物に必ずしも付属したものに限定されないと考えられるようになった。ちなみに、無機物から有機物の尿素を初めて合成したヴェーラーは「有機物」の提唱者ベルセリウスの弟子であった。この発見以降、複数種類の有機化合物が生物の関与なしに化学的に合成されるにいたり、生気論に対する打撃となった。

有機物という語は現在でも用いられている。しかし、「生物由来」という概念を内包していたベルセリウスによる有機物の名称とは意味が変化してきており、上述した有機化合物の区分と(ベルセリウスによる)有機物の区分は厳密にいうならば完全には一致していないのが実情である。そして実際にも、生物を介さず化学的に合成された多数の化合物が有機化合物の物質群に含まれている。現在では、「生物由来の有機化合物」という意味で、「天然物」あるいは「天然化合物」という用語が使用されることもある。
--------------------------------------

つまり発見当初と今の定義で言う「有機物」は違うらしい。

もうちょっと調べたらこんなページを見つけました。
どうやら「機性」という訳が元になっているようです、生物由来のものを「有」機性、それ以外を「無」機性。

現在の科学常識では炭素構造のあるなしで有機・無機を分けているようだけどこの翻訳の名残が分かりづらくしてるみたいです。

でも「有機農業」っていうのは当初の「有機」のイメージを引き継いでる感じがしますね。
意味もそのまま”Organic”がすんなり理解できます。

まぁ「天然物農業」だと変な感じがします、神々しいというかw。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA